
コーポレートカラーがブランドの印象を決める理由
「会社の顔」となる色、直感だけで決めていませんか?
これから新しい会社やブランドを立ち上げる際、ロゴやWebサイトに使う「コーポレートカラー」は、お客様が抱く第一印象を決定づける非常に重要な要素です。 しかし、「デザインの知識がない」「何色にすればいいか見当がつかない」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
実は、コーポレートカラーの決定には、センスよりも「正しい手順」と「考え方」が重要です。
この記事では、デザイン初心者の方に向けて、コーポレートカラーを決めるための具体的な5つのステップや、色が与える心理効果についてわかりやすく解説します。 さらに、「画面で見た色と、印刷した名刺の色が違う!」という、多くの企業が陥りがちな失敗を防ぐための重要な注意点まで網羅しました。
失敗のない色選びをして、長く愛されるブランドイメージを作り上げていきましょう。
そもそも「コーポレートカラー」とは?なぜ重要なのか
コーポレートカラーとは、企業やブランドの象徴として設定される「色」のことです。ロゴマーク、Webサイト、名刺、封筒、制服、店舗内装など、あらゆる場面で使用されます。
単なる「飾り」ではなく、ビジネスの成功を左右する重要な戦略ツールです。なぜそこまで色が重要なのか、理由は大きく2つあります。
企業の「第一印象」を決定づける視覚効果
アメリカの心理学者による研究(メラビアンの法則など)でも知られるように、人は情報の多くを「視覚」から得ています。中でも「色」の情報処理速度は非常に速く、文字や形よりも先に脳に認識されると言われています。
例えば、「赤」を見れば活気や情熱を、「青」を見れば誠実さや知性を無意識に感じ取ります。つまり、コーポレートカラーはお客様があなたの会社に対して抱くイメージ(第一印象)をコントロールする力を持っているのです。
社内外に与えるメリット(認知度・帰属意識)
コーポレートカラーを統一して発信し続けることで、以下のようなメリットが生まれます。
- 社外へのメリット(認知拡大): 「あの青い看板の会社」というように、社名を覚えていなくても色で思い出してもらえるようになり、ブランドの認知度が向上します。
社内へのメリット(インナーブランディング): 社員証やユニフォームの色を統一することで、社員同士の連帯感や帰属意識が高まり、組織の一体感が生まれます。
【知識ゼロでもできる】コーポレートカラーの作り方 5ステップ
デザインの専門知識がなくても、以下の手順に沿って考えれば、自社に最適な色を見つけることができます。
ステップ1:企業の理念・コンセプトを言語化する
いきなり色見本帳を見るのではなく、まずは「自分たちがどういう会社でありたいか」を言葉にします。 「元気な」「誠実な」「先進的な」「優しい」「伝統的な」など、自社を表すキーワードをできるだけ多く書き出してみましょう。これが色選びの羅針盤になります。
ステップ2:ターゲット層(ペルソナ)を明確にする
その色は「誰に」好かれる必要がありますか? 例えば、若い女性向けの化粧品ブランドならパステルカラーやピンク系、堅実な法務事務所ならネイビーやグレー系など、ターゲットとなる顧客層(性別・年齢・職業など)によって響く色は異なります。「社長の好きな色」ではなく「顧客に響く色」を選ぶ視点が大切です。
ステップ3:色彩心理(色のイメージ)から候補を絞る
ステップ1と2で整理したイメージに合う色を、色彩心理(色が心に与える影響)から絞り込みます。代表的な色のイメージは以下の通りです。
- 赤(レッド): 情熱、活動的、リーダーシップ、注目
- 青(ブルー): 信頼、誠実、知性、冷静
- 緑(グリーン): 安心、健康、成長、調和
- 黄(イエロー): 明るさ、希望、親しみ、注意喚起
- 黒(ブラック): 高級感、威厳、プロフェッショナル
- 白(ホワイト): 清潔、純粋、真面目、シンプル
ステップ4:メインカラー・サブカラーの配分を決める
1色だけで展開する場合もありますが、一般的には3つの色を組み合わせるとバランスが良いとされています(配色の黄金比)。
- ベースカラー(70%): 背景など広い面積に使われる色(白や薄いグレーなど)。
- メインカラー(25%): 会社の顔となる中心的な色(ロゴなどに使用)。
- アクセントカラー(5%): メインカラーを引き立てる色(反対色など)。
まずは「メインカラー」を決め、それに合うサブカラーを選定していきましょう。
ステップ5:競合他社との差別化を確認する
最後に、同じ業界のライバル企業と色が被っていないかを確認します。 業界全体が「青」ばかりの場合、あえて「オレンジ」を選ぶことで、その他大勢に埋もれず、独自のポジションを築ける可能性があります。
ここだけは注意!Webと印刷物では「色の見え方」が違う
コーポレートカラーを決める際、多くの人がパソコンやスマートフォンの画面上で色を決定します。しかし、いざ名刺やパンフレットを印刷してみると、「画面で見た色と全然違う!くすんでいる!」というトラブルが後を絶ちません。
なぜこのようなことが起こるのでしょうか。
モニター(RGB)と印刷(CMYK)の仕組みの違い
原因は、色の表現方法の違いにあります。
- モニター(RGB): 光の三原色(赤・緑・青)で色を作ります。光を混ぜて色を作るため、鮮やかで明るい色(蛍光色に近い色など)の表現が得意です。
- 印刷(CMYK): インキの四原色(シアン・マゼンタ・イエロー・ブラック)で色を作ります。インキを重ねて色を作るため、モニターに比べて表現できる色の範囲(色域)が狭く、特に鮮やかなオレンジ、ピンク、黄緑などは、印刷すると色が沈んで(くすんで)しまいがちです。
つまり、「画面上の鮮やかな色」をそのまま通常の印刷機にかけると、色が再現できず、ブランドイメージが変わってしまうリスクがあるのです。
会社のロゴや名刺で「色がくすむ」のを防ぐには?
では、印刷でも鮮やかなコーポレートカラーを再現するにはどうすればよいのでしょうか。 解決策は、通常の4色のインキ(CMYK)を掛け合わせるのではなく、「その色専用のインキ」を使うことです。
これを「特色(とくしょく)」と呼びます。 DICやPANTONEといった色見本帳にある指定色を使用することで、CMYKの掛け合わせでは出せない鮮やかな色や、繊細なニュアンスカラーを忠実に再現することが可能になります。
こだわりのコーポレートカラーを忠実に再現するために
一度決めたコーポレートカラーは、企業の顔として長く使い続けるものです。だからこそ、印刷物でも「正しい色」を発信し続けることが、ブランドの信頼性につながります。
色のプロに任せる「特色印刷」という選択肢
もし、あなたが「鮮やかな色」や「微妙なニュアンスの色」をコーポレートカラーに選んだなら、「特色印刷」に対応している印刷会社を選ぶことを強くおすすめします。
私たち芳武印刷では、お客様が指定した色に合わせてインキそのものを調合する「練り色」の技術を持っています。
- 熟練の技術: インキを混ぜ合わせ、狙った色をピタリと作り出すプロの技。
- 数値による管理: 最新の測色機を使用し、感覚だけでなく数値でも色の正確さを保証。
一般的なネット印刷では難しい「こだわりの色の再現」こそ、私たちが最も得意とする分野です。
現物見本に合わせて色を作ることも可能
「まだDICやPANTONEの色番号が決まっていない」 「以前作った名刺の色が気に入っているから、それに合わせてほしい」 「切り抜きのこの色にしたい」
そのような場合でもご安心ください。現物見本をお送りいただければ、弊社の技術者がその色を解析し、限りなく近い色をインキで調合して再現いたします。
▼コーポレートカラーの再現ならお任せください 芳武印刷の「コーポレートカラー印刷(特色印刷)」サービス詳細はこちら
まとめ
コーポレートカラーは、企業の理念や想いを伝えるための大切な資産です。
- コンセプトの言語化
- ターゲットの明確化
- 色彩心理の活用
- 配色の決定
- 競合との差別化
この5つのステップを踏むことで、初心者の方でも納得のいく「意味のある色」を決めることができます。
そして、せっかく決めた色が印刷物で台無しにならないよう、「モニターと印刷の違い」を理解し、必要に応じて「特色印刷」を活用してください。 あなたの会社の想いが詰まった色が、正しく、美しく世の中に届くことを応援しています。
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